空気人形

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観てきた@新宿バルト9
けっこうダメージを食らいました。肉体的には、最前列の席になってしまったので、目の前にそびえるスクリーンを見上げる形になり、相当無理な姿勢で観ることになってしまいました。椅子の背がもっと傾いた設計ならよかったんですけどね。もう最前列は御免ですね…。
そして精神的にはその内容。ペ・ドゥナはかわいかったです。いろいろな衣装を着るコスプレを見る的な楽しさ。そして脱いでます。半端じゃない脱ぎっぷりです。最前列で視界全部がスクリーンだったので、ペ・ドゥナの顔アップがドーン!乳がドーン!おしりドーン!でした。空気人形なんで、空気を出し入れするシーンとかあるんですが、エロかったです。
それだけならペ・ドゥナかわいかったね!で終わる映画なんですが、登場人物達は皆、何かしらの虚空を抱えています。寂しさだったり老いだったり。その描き方がベタというか露骨な感じで、その現実にありそうな人生の閉塞感っぷりのダメージが酷かったです…。登場人物、皆どっか歪んでるしなぁ。
それともうひとつ落ち着かなかったのが、物語のフィクションライン(@ウィークエンドシャッフル)がハッキリしてなかったことです。空気人形がビデオ屋の店員として採用されてるし、だとしたらファンタジーとして観ればいいのかなと思いけや、妙に人々の生活感にリアリティがあったりする。空気人形としての見え方も人によって違っているようだし。ここが甘いので、なんとなくアマチュアの青年が取った自意識映画っぽく感じられてしまったところが自分にはありました。ペ・ドゥナがきれいなビンを並べるのとかも、下手をすると安っぽい演出になりかねません。あと、オダギリ・ジョーの役もなぁ。
とにもかくにも、衝撃的な作品だったのは間違いないです。カップルでは行かない方がよいかもしれません(でも、空気入れごっことかしたら楽しいかもね、そうかもね)。