堀井憲一郎「落語の国からのぞいてみれば」

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落語から見える江戸の世界観と、いまの時代の世界観の違いが興味深い。

  • 満年齢と数え年の違い。数え年では皆、誕生日が1月1日。年が変わったら年をとる。個人の誕生日なんか庶民は気にしない。
  • 一日の時間観が違う。一日の昼と夜をまず分けて、それぞれをさらに6等分する。それで順番に、六つ・五つ・四つ・九つ・八つ・七つ、と割る。つまり夏と冬では単位時間が違っている。生活感を優先してる。
  • 歩く旅では一里間隔がわかりやすい。だいたい1時間。休憩なしですっと歩ける距離。
  • 一ヶ月は月の暦で決める。なので三十日は必ず月が出ない(新月)。逆に十五日は満月。夜の月の出ている時間帯も移動する。月の初めや終わりは暗くって出歩けたものじゃない。

落語の国からのぞいてみれば (講談社現代新書)

落語の国からのぞいてみれば (講談社現代新書)